2026/01/21
弊社代表の新年のご挨拶に登場しております馬の像。優し気な顔立ちとは対照的に隆々とした筋肉、勇ましい毛並みが細部に渡り表現されています。
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金属造形家・村中保彦様により造られたろう型(ワックス模型)を元に、当社のロストワックス精密鋳造にて鋳造した干支の置物です。
村中様は東京藝術大学在学中に体験した鋳金で溶解した金属に神秘的な魅力を感じ、東京藝術大学大学院美術研究科鋳金専攻課程を修了されメタルアートの道を志します。金属彫刻作品のみならず、オブジェ、ポストやペーパーホルダーといった実用品も製作。数々の美術展にも精力的に出品され多くの受賞歴を誇る作家様です。過去のブログで紹介させていただいた株式会社サンポール様の車止め「ピコリーノ」。こちらに使われている小鳥の現在の原型製作者でもあります。

お客様紹介【株式会社サンポール 様】
大学時代に鋳物屋さんでアルバイトをしていたこともあり、ステンレス鋳物での作品作りをはじめられた村中様。「鋳造は作品制作をする上で自由度が高い。特にロストワックスはワックスに刻まれた指紋まで再現される素晴らしい技法だと思います。」とロストワックス精密鋳造での作品作りに対する想いを語られています。
村中様の作品の多くは可愛らしい動物達が登場します。「観ていただける方に安らぎを感じていただけるようなモノづくりを心がけています。私の中では動物は親しみの持てる身近なモチーフで本当にいい形をしているなといつも感じています。」確かに、村中様より当社に送られてくる作品のろう型は全て優しく温かい雰囲気で、時にはユニークな物もあり、観ているだけで癒されます。
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そんな村中様の作品の中でも特にユニークなのが「工事現場」シリーズ。元々、建物が建つときに組まれる「足場」につい見とれてしまうほど興味を持っていた村中様。ある時仕事場に転がっていた河馬の鋳物を見て「自分の好きな動物と足場を組み合わせた作品を作りたい」と衝動的に作り始めたのが、動物の周りに足場が組まれ動物を作っている過程を表現した作品です。

こちらの「エルクの工事現場」は第27回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)に出品された幅3.4m高さ2.6mで重さは600Kgある大型の作品で、エルク(ヘラジカ)の部分は当社で鋳造したパーツを組み合わせて製作されております。有機的な動物のフォルムと足場の無機的な形の対比が非常にユニークな作品です。
こちらのヘラジカさん、実は現在当社敷地内にて冬眠中なんです。雪解けを迎えて姿を現した際は、誕生秘話と共にブログにてご紹介させていただきます。
村中様の詳細なプロフィールや作品紹介、作品の販売サイトなど紹介されたポータルサイトがございますので、是非ご覧ください。
https://www.yasuhikomuranaka.com/
また、こちらのプロフィールページには村中様の作品が設置されているところもご紹介されております。皆様の身近な所や旅先などで作品を探してみてはいかがでしょうか。
鋳造することを専門用語で「吹く」と言うことがあります。これは古来に石炭などの燃料を使い金属を溶かしていた時に、炉に大量の空気を送り込み温度を上げるために鞴(ふいご)という送風器具を使い空気を吹き込んでいたことに由来します(ジブリ映画、もののけ姫のたたら場で女性たちが踏んでいたあれです)。これは金属の塊を溶かし必要な物に形を変えることで、金属に「命を吹き込む」ということにも通じると考えます。
作者が命を吹き込んだろう型を預かり、それを金属に吹き込み作者の元にお返しする。命のバトンを繋ぐとても責任のある仕事であると同時にモノづくりの喜びを感じられるお仕事をいただけていると、村中様とのやりとりで感じさせていただきました。